Kappo 仙台闊歩

FOOD 2021.01.13

【仙台市内厳選】大切な人のもてなしに選びたい日本料理店6選

PHOTO=池上勇人、戸澤直彦(Photo Mart)、齋藤太一

過去にKappo編集部が紹介した中から、編集部がおすすめする飲食店をジャンル別にまとめます。今回は特別な日に訪れたい、大切な人のもてなしにおすすめの仙台市内の日本料理店を6軒ピックアップ。日々のお店探しにお役立てください。

①醇泉 - 王道を行きつつ、変幻自在。宮城の旬をもてなしに映して

青葉繁れる仙台の迎賓館・勝山館。その理念を日々体現しているのが『醇泉』だ。『醇泉』の料理は、その季節にふさわしい食材と調理法、しつらいを吟味したおまかせコース。旬の味わいが楽しめるのはもちろん、お祝いや顔合わせなど、様々な会食のシーンを一客一亭の心で整えてくれるのが頼もしい。

昼の会席料理「萩」より、「八寸」。アーモンド衣で揚げた帆立しんじょう、合鴨ロース焼き、タラの芽とそら豆の唐揚げなど。

例えば八寸。会の幕開けに、華やぎと話の端緒となってくれるよう最初の一品目に用意することもあれば、腰を据えて酒を酌み交わす焼き八寸として会の中盤に配することもある。
一般的なセオリーから離れ、もてなす人の心が伝わるかたちを一から組み立てることも。すべては「おもてなし」のために。その一貫した姿勢が、仙台の迎賓館たる矜持だ。

日本料理 醇泉

住所
仙台市青葉区上杉2-1-50 勝山館1F
電話
022-213-9155
時間
11:30~15:00(13:30LO)、17:00~22:00(20:00LO)
休日
不定休
WEB
https://www.shozankan.com/junsen/
②平林 - もてなしの心を尽くし 素材の美点を掬い取る京懐石

住宅街の一角に店を構える『平林』は、京料理の名店『小豆』に併設された隠れ家的な特別室。昼夜各一組のみの完全予約制を敷いており、京数寄屋造の一室で「一客一亭」の接客を受け入れながら、本物の京仕込みの会席料理が愉しめる。

「松花堂コース」。造りをはじめ、旬の素材が満載。口取、炊き合わせなどを盛り込んだ見目麗しい松花堂に、手の込んだ仕事ぶりが見て取れる。

料理を美味しく味わってもらうため、調度品や生け花などのしつらいから、見立てによる献立、器の組み合わせ、季節や自然を写し取った盛り付けに至るまで、細かに心を砕く。「一期一会」の精神を尊び、空間を構成するすべてに感性と気配りが込められた一軒だ。

日本料理 平林

住所
仙台市泉区市名坂石止22-1-101
電話
022-371-5383
時間
11:30~14:30(完全予約制) 17:30~22:00
休日
月曜(不定休)
③はや瀬 - 山海の旬を滋味に富んだ会席に 和の情緒を、目で、舌で楽しむ

「昼の限られた時間の中でも満足していただけるよう、想いを込めた料理と接客を心がけています」と語るのは、この道30年の木村料理長だ。『はや瀬』が客の心をつかむ理由は、局在の味、香り、歯ざわりを生かした日本料理にある。

焼き物の一例。盛り付ける器も、料理や全体のバランスに合わせて吟味。器に注目する女性客も多い。

旬を取り入れ、目で、舌で四季を楽しませてくれる料理には、男女年齢問わずファンが多い。食材豊かな宮城・東北の地の利を生かし、地場産品を積極的に使用。ホテルという場所柄、地元客と県外客、そのどちらにも喜ばれる絶妙なバランスで料理を仕上げている。

日本料理・鉄板焼 はや瀬

住所
仙台市青葉区中央1-1-1 ホテルメトロポリタン仙台2F
電話
022-267-2143
時間
6:30~10:00(朝食)、11:00~14:00(ランチ)、17:00~21:30(ディナー)
休日
無休
WEB
https://sendai.metropolitan.jp/restaurant/list/hayase/
備考
※現在短縮営業中
④e.(イーピリオド)- しなやかな感性から生まれる 気鋭の日本料理を心ゆくまで

東京の日本料理店で研鑽を積んだ店主・千葉宏嘉さんは2015年に『e.』をオープン。開店前にフランス料理店『ナクレ』で学んだフレンチのエッセンスを織り交ぜながら、刻々移ろっていく季節の一瞬を描いた品々を提供している。

「野田鴨の酢煮」。皮目を炙って余分な脂を落とし、果実のような酸味を加え風味よく香りよく。

メニューは昼夜ともに2つのコースを用意。豊かな自然に恵まれた宮城野食材を用いつつ、地元ではあまり出回らない全国の食材も吟味して仕入れる。「トータルで楽しんでいただけるように、コース全体のバランスを大切にしています」と千葉さん。緩急をつけたプレゼンテーションは、今や国内外から訪れるゲストを魅了している。

日本料理 e.

住所
仙台市青葉区片平1-1-18 1/2F
電話
022-797-7668
時間
12:00~15:00(LO13:00)、18:00~22:30(LO19:30)
休日
月曜(祝日の場合は営業、翌日休み)
WEB
http://www.cuisine-e.jp/
⑤旬味食彩 佳乃 - コースの醍醐味。日本料理に王道のダイナミズムを

『佳乃』のコースで繰り広げられるのは、日本料理の王道を貫きながらも、どこか西洋的なダイナミズムを有した献立。先付には、毛ガニの友和え。活ハモの椀に天然の岩牡蠣ときて、造りには渡波のウニやマコガレイ、赤身と中トロの天然本鮪。脂の甘さみずみずしく、あっさりとした〆鯖がことのほかいい。

「佳乃コース」のお造り「天然本鮪、活〆マコガレイ、金華〆鯖、渡波ウニ、毛ガニの友和え」。

次いで味わう蒸し鮑の肝ソースやたこの柔らか煮には「みむろ杉」の特別純米を、仙台牛イチボの炭火焼き肉には「シャトー・ベルヴュー・ルジェ・ルージュ」を合わせる。食中酒の楽しみまで提案する探究心と懐の深さが魅力の一軒だ。

旬味食彩 佳乃

住所
仙台市青葉区国分町2-1-28
電話
022-797-7347
時間
18:00~24:00(23:00LO)※最終入店22:00
休日
日曜(日・月曜連休の場合は日曜営業、月曜休み)
WEB
https://www.sendai-kano.com/
⑥天野 - 味わいに、しつらいに、「真」を求め研く

店主・天野耕一さんは日本料理の名店「醇泉」料理長を長年勤めあげた後、独立。料理は10品ほどで構成されるおまかせコースのみ。飲みものは全国の地酒やブルゴーニュワインを中心に多彩に用意している。

「伊勢海老 蕪」。強い旨みと弾力に富んだ伊勢海老と優しく穏やかな旨味と食感の蕪。正反対のファクターがダシの力でひとつにまとまる。

素材そのものの真実を、どう研き出すが。余計なものを取り去り、より真芯が浮き彫りになるものだけを加える。ひとつずつの皿に旬を映し、コースの流れをリズミカルかつ劇的に、すとんと腑に落ちる一品を仕立てている。

天野

住所
仙台市青葉区立町25-27 第2桃李園ビル1F
電話
022-393-7071
時間
17:00~22:00※完全予約制(前日まで)
休日
日曜、祝日
WEB
http://amano-sendai.com/
⑦おかざき 西公園前 - 献立に宿る静のダイナミズム

魯山人は「器は料理の着物だ」と言ったが、『おかざき』の現在にその真意をまざまざと思い知る。宇宙空間に星が生まれた光彩のような神秘の窯変を有する皿に、ロゼに火の入った黒毛和牛とホワイトアスパラガス。黄身酢で味わえば、旨みの相乗効果が生まれ、器と味わいが一体となっておいしさを奏でる。

「黒毛和牛の炭火焼き」。仙台郊外に「六華窯」を構える陶芸家・岩井純さんが『おかざき』のために焼いたモザイク紋の皿

才気ほとばしる個性的な皿や器を愛し、その精彩に拮抗し互いの美しさや味わいを高め合う料理のために、店主・岡﨑さんは日々の仕事を尽くす。それもまた「真味」への道なのだ。

おかざき 西公園前

住所
仙台市青葉区立町19-16 1F
電話
022-265-3688
時間
月曜18:00~21:30(19:30LO)、火・水・金・土曜12:00~14:30(12:30LO)、18:00~21:30(19:30LO)※完全予約制
休日
日曜、連休を伴う祝日

※『Kappo 仙台闊歩』、2020年3月発行臨時増刊『仙台のおいしい店』掲載時の情報故、掲載内容や料理は一例となる店舗があります。現在の詳細は各店舗へお問い合わせください。

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