昨年オープン10周年を迎えた『リストランテ パドリーノ・デル・ショーザン』。フランスの1つ星レストランで研鑽を積んだ料理長・藤田強介さんと、イタリアのトラットリア出身の副料理長・佐々木剛さんの下、従来のコース内容を一新。さらにデイリーユースで楽しめるアラカルトメニューが満を持して登場した。
アラカルトは前菜からドルチェまで各10品ほどを季節替りで提供。リストランテの名にふさわしく、心躍る華やかな料理をラインナップする。
アラカルト自慢の肉料理は仙台黒毛和牛の炭火焼き。上質な肉の旨みを存分に堪能できるよう大胆な厚みにカットし、エシャロットの甘みを効かせた赤ワインソースを纏わせる。
この日は南フランスの定番料理キャビア・ド・オーベルジーヌと、イタリア産フレッシュサマーポルチーニを付け合わせに。「本場の味をクオリティ高く楽しめる場所でありたい」と語る藤田さんの繊細な感性と確かな技術が落とし込まれた一皿だ。
佐々木さんはパスタ料理を中心に腕を振るう。中でも三陸の魚介を惜しみなく使ったペスカトーレは、イタリアの郷土料理に学んだ大胆さが光る。パスタ発祥の地から取り寄せたリングイネを使用し、10種近い魚介が一皿に会する、目にも楽しい逸品だ。
「これまで守られてきた格式はそのままに。挑戦を繰り返しながら “この店らしさ”を表現できたら」と語る2人。互いの個性を引き立て合う革新的な料理が日常に彩りを添えてくれるだろう。