Kappo 仙台闊歩

CULTURE 2021.04.26

YouTuberダヴィデさんと行く仙台・宮城 SHOOT! 第8回 宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)

PHOTO_呉島大介
TEXT_豊田さき(編集部)

POINT

地元で暮らす我々には当たり前の風景も、見方を変えればもっと面白い。仙台在住のイタリア人YouTuberダヴィデさんとともに各地の魅力を再発見。関連動画はページの最後をチェック!

ハンディカメラを片手に、人懐っこい笑顔で話すダヴィデ・ビッティさん。仙台在住歴はのべ7年間、東北大学で日本思想史を研究していた彼は、日本語、イタリア語、英語を難なく操る。今では、動画サイトYouTubeでチャンネル登録者数約7.3万人を誇る人気YouTuberだ。
今回ダヴィデさんが訪れたのは、石巻市の宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)。キリスト教布教と海外貿易実現のため、伊達政宗の命を受け支倉常長ら慶長遣欧使節がヨーロッパへと渡航した歴史と、一行を乗せ航海を共にしたサン・ファン・バウティスタ号の復元船を展示する博物館だ。
まずは「サン・ファンシアター」で、現在は立ち入りができない復元船内の様子をVRで再現した映像を楽しんだ後、係留されている復元船を見渡せる中段野外広場へ。史実に忠実に再現されたサン・ファン・バウティスタ号は、現存する木造の帆船としては国内最大級。「間近で見る船体はとても迫力がありますね」と目を輝かせるダヴィデさん。

「サン・ファンシアター」では実際には見ることのできない上空からの映像などを含む、約20分間の船内ツアーを上映。

再び館内へ戻り、学芸員・中澤希望さんアテンドのもと、パネル展示やジオラマを鑑賞。中澤さんが解説してくれた中には、ダヴィデさんの出身地イタリア・ローマと慶長遣欧使節との繋がりを感じられるエピソードも。母国の歴史を顧みる貴重な一日となったようだ。
復元船は老朽化の影響により公開展示が終了・解体されることが決まっているが、「東京オリンピック・パラリンピック」の開催時期までは、中段野外広場からの観覧が継続できるとのこと。最後の雄姿を見届けよう。

「政宗がしたためたローマ教皇への書状には、金銀の箔がふんだんに使われていたそうです」と中澤さん。熱心に解説に耳を傾けていたダヴィデさんからは思わず驚きの声が。

★今回の内容は、「Kappo3月号」(2021年2月5日発売)に掲載中!

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サン・ファン館の展示の様子等、詳細は動画&本誌をチェックしてくださいね。
※動画は今回の取材以前に撮影した内容を含みます。現在は船内への立ち入りはできません。

PROFILE

ダヴィデ・ビッティ

1985年、イタリアはローマ生まれ。ローマ大学で日本語・日本学を学び、2008年に初来日。2010年、大学の交換留学生として1年間東北大学へ通い、震災を経験。帰国後、2015年に再び東北大学へ。文学研究科日本思想史学科で地震なまずの研究を行う。2019年4月、仙台で就職。社会人として働く傍ら、YouTubeで仙台を中心とした日本文化を紹介している。 YouTubeチャンネル/Vivi Giappone

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