Kappo 仙台闊歩

FOOD PR 2020.11.30

【web連載】麺を食べる愉しみ ~第1回 ふるさとの味「おくずかけ」~

皆さんの食卓に並ぶ麺料理はどんなものが多いでしょうか。忙しい日も、少しこだわりたい日も麺はどんな時もあなたの食卓に寄り添ってくれます。そんな素敵な麺料理をもっと身近にもっと楽しむことができる背景と共に、レシピをご紹介していきます。

懐かしい伝統の味“おくずかけ”

仙台市から県南部を中心に、春秋の彼岸やお盆の代表的な精進料理として伝えられている「おくずかけ」。数種類の野菜や、豆腐、油揚げ、豆麩などを干し椎茸の戻し汁で煮込み、温麺を加えて、その名の通りくずあんでとろみをつけた、具だくさんの汁物です。昔から、お彼岸やお盆には、餅や五目めしなどが作られており、おくずかけを組み合わせると、それだけで十分にお腹を満たすことができます。

小原の葛粉とお葛かけ

名峰蔵王山麓の豊かな自然が育んだ美しい水が流れ込む白石にはその昔、温麺、生糸、和紙、凍豆腐、葛粉など「白い」名産品がありました。その中でも温麺、和紙、小原寒葛粉は「白石三白」と称えられ宮城県内外の地方からも求められる名産品となりました。「小原の葛粉」は天明の大飢饉(1782-1788)前後に作られ始めたと伝えられています。水の綺麗な土地柄で良質な葛が豊富に採れた小原の葛粉の評判は全国に広まり、江戸や大坂まで運ばれ米より高値で売れたほどでした。昔の「お葛かけ」は、その良質な葛でとろみをつけて白石温麺にかけて食べられていた郷土料理でした。時代は流れ、小原の葛粉は生産が途絶えましたが、今でも「お葛かけ」は片栗粉などでとろみをつけ、地域や家庭ごとに味付けや具材を変えながらその土地に根差した郷土料理となっていきました。

創業明治二十三年、白石温麺をつくり続けてきた「はたけなか製麺」

日々の温度や湿度から、最も適した塩分濃度や乾燥時間、熟成時間を判断し、昔ながらのツルツルとしたのど越しの良い白石温麺をつくっています。創業百三十余年の老舗『はたけなか製麺』の白石温麺を使って、一家だんらんの食卓で「おくずかけ」を召し上がれ。

麺に触れて乾燥状態をチェックするのは職人の仕事。熟練者であれば、麺の張り具合で水分量を把握できる。

油を使わないことから酸化せず、胃に優しい白石温麺。

9cm ほどに寸法切りし、和紙で束ねて完成!

今日のこんだて“おくずかけ”

材料(4人分) 作り方〜

ぜいたく温麺・・・・3束  ササゲ又はインゲン・・・・・・4

サトイモ・・・・・・4個  だし汁(椎茸の戻し汁)・・・1200cc

ニンジン・・・・・1/4本  醤油・・・・・・・・・・・大さじ2

ゴボウ・・・・・・1/2本  みりん・・・・・・・・・・大さじ1

干し椎茸・・・・・・4枚  塩・・・・・・・・・・・・小さじ1

小揚げ・・・・・・・1枚  水溶き片栗粉(片栗粉:大さじ2、水:大さじ4

糸こんにゃく・・・1/2袋  豆麩:10g

~作り方~

1.干し椎茸と豆麩はそれぞれ水に浸けて戻しておく。糸こんにゃくは下茹でをしておく。

2.サトイモは食べやすい大きさに切り、ニンジンはいちょう切り、ゴボウはささがきにし、干し椎茸は薄切り、小揚げは短冊切りにする。糸こんにゃくはざく切りにする。ササゲはスジをとり、斜め薄切りにする。

3.鍋にだし汁を加えて沸かし、サトイモ、ニンジン、ゴボウ、椎茸を加えて煮る。火が通ったら小揚げ、糸こんにゃく、豆麩、ササゲを加える。

4.醤油、みりん、塩で味を整え、水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。

5.茹でた温麺を椀に盛り、汁を注ぐ。

おくずかけに使用した「ぜいたく温麺」は、『はたけなか製麺 オンラインショップ』にてお買い求めいただけます。懐かしい伝統の味“おくずかけ”をぜひご自宅で作ってみてくださいね。

※参考/宮城県大河原地方振興事務所HP
(おくずかけを食べられるお店や調理動画が公開されています。)

https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/oksgsin-e/okuzukake.html

はたけなか製麺株式会社

住所
宮城県白石市大手町4-11
電話
0224-25-0111
WEB
https://www.hatakenaka.jp/index.html
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