PHOTO_鈴木信敏(ノブフォト)
TEXT_後藤琴乃(編集部)
ハンディカメラを片手に、人懐っこい笑顔で話すダヴィデ・ビッティさん。仙台在住歴はのべ5年間、東北大学で日本思想史を研究していた彼は、日本語、イタリア語、英語を難なく操る。今では、動画サイトYouTubeでチャンネル登録者数約5万人を誇る人気YouTuberだ。
今回、ダヴィデさんが訪れたのは、箪笥料理で知られる『鍾景閣』。「お洋服を入れたり、日用品を入れたりする箪笥と料理を組み合わせた斬新なスタイルに驚きました」と目を丸くするダヴィデさん。
今回ダヴィデさんをアテンドしてくれたのは、営業・企画担当の森廣孝志さん。「国の伝統工芸品にもなっている仙台箪笥の中に、地元で採れた季節の素材をふんだんに使った料理をご用意しました。伊達政宗が好んだとされる『鮭のなれ寿し』は、当時は贅沢品。ぜひ食べてみてください」と促され、口に運ぶダヴィデさん。「おー! お寿司だから酸っぱいのかなぁと思ったら、まろやかな口当たりですね。酒粕の甘みが口の中に広がります。これがごちそうだったんですね…」と不思議な様子。「きっと僕たちは、当時よりもずっとおいしいものを食べているんでしょうね」と森廣さんは笑う。
「今日はお魚料理が多いので、白ワインを合わせるといいかな?」とお酒のメニューを眺めていると、「料理とお酒のマリアージュが楽しめるペアリングプランがおすすめですよ。最近は、『秋保ワイナリー』『ニッカウヰスキー』『佐々木酒造店』とコラボするイベントも開催していて、お酒の種類も豊富に揃えています」と森廣さん。ダヴィデさん自身も過去に『秋保ワイナリー』の取材を行っていたこともあり興味津々の様子。3種類のワインと日本酒を片手に、心ゆくまで郷土料理を楽しんだダヴィデさんでした。
箪笥料理の内容や館内の様子などは動画&本誌をチェックしてくださいね。
1985年、イタリアはローマ生まれ。ローマ大学で日本語・日本学を学び、2008年に初来日。2010年、大学の交換留学生として1年間東北大学へ通い、震災を経験。帰国後、2015年に再び東北大学へ。文学研究科日本思想史学科で地震なまずの研究を行う。2019年4月、仙台で就職。社会人として働く傍ら、YouTubeで仙台を中心とした日本文化を紹介している。 YouTubeチャンネル/Vivi Giappone