写真=鈴木信敏(ノブフォト)
伊達藩の湯治場として開湯以来、500年余りの歴史を持つ青根温泉。標高500mの高原にあるのどかな温泉郷に11月6日、『お宿はなぶさ』が誕生した。2018年に閉業した『お山の恵み とだ家』の跡地をリノベーションし、再び温泉宿としてよみがえらせた。青根温泉での新規の宿開業は10年振りだ。
全12室の客室は清潔感のある和モダン風の佇まい。家族連れでも十分な広さの19畳の和室、素泊まりやカップルでの宿泊に最適な洋室・和室と、趣の異なる3タイプの部屋を用意する。
地下へと続く階段を降りた先が、効能豊かな源泉を引く浴場。男女ともに内風呂と露天風呂を1カ所ずつ備える。無色透明でくせのない湯冷めしにくい湯を湛え、四季を映す庭園と旅館名に冠する花房山を眺めながら湯浴みが楽しめる。
地場産品はもちろん、質の良い食材を惜しみなく取り入れた夕食も魅力の一つ。3種から選ぶメイン、お造りや仙台牛のしゃぶしゃぶのほかに、バイキング形式で趣向を凝らした様々な料理が味わえる。宿では、滞在中の飲食がすべて宿泊料金に含まれるオールインクルーシブ方式を採用。料理に合わせて、東北各地から取りそろえた種類豊富な地酒を合わせるのも一興だ。
「地域の活性化を願って開業したこの宿が、青根温泉街全体を盛り上げる一助になれば」と前を見据えるマネージャーの菅原正晃さん。歴史ある温泉街に吹き込んだ新たな風がどんな影響をもたらすのか、これからが楽しみだ。
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