FOOD
2019.12.04
美味なる隠れ家 vol.5
PHOTO_池上勇人
TEXT_梅津文代(編集部)
POINT
Kappo11月号の巻頭特集から注目のお店をピックアップ。ここでしか読めない取材の裏話を交えてお届け!
本町の通り沿い、淡いグレイッシュブルーの建物。ひっそりとオープンした『Kishine』は、オーナーシェフ・岸根一也さんが営む店。そして、店名に掲げた「ピアンタジョーネ リストランテ」は「農園のレストラン」を意味する。岸根さんの実家と2件の農家から届く野菜が、前菜やスープ、主菜の付け合わせに活かされている。
本町・家具の街の一角、かつては美容院兼住居だったという2階建ての一軒家をリノベーション
アミューズ「カジキマグロのツナ」、前菜盛り合わせ、「ウマニロンキ ヴェルディッキオ デイ・カステッリ ディ イエージ クラシコ」(グラス・700円)
「カボチャのキッシュとシャドークイーンのポテトサラダ」
サフラン香る「ブイヤベース」。カブやトマト、モロッコインゲンなど、野菜には夏の名残と秋の始まりが行き交う
「仙台牛ミスジのグリル」。多彩な前菜に魚・肉ふたつのメインとパスタ、ドルチェが楽しめる5000円のコース
厨房の様子が覗えて臨場感たっぷりのカウンター、太い梁が屋根裏部屋のような雰囲気を漂わせる2階のフロア。タイプの異なる空間は、カジュアルでありながら品よくまとめられている。お行儀よくテーブルでメインまでを楽しみ、ソファーやカウンターに席を移してデザートタイムを楽しむ、なんてこともできる、フレキシブルな空間だ。
1階はオープンキッチンのカウンター。あえてカジュアルなフォルムを選んだ椅子が、隣り合って味わうコースの親密さによく似合う
2階フロアは屋根裏部屋のような雰囲気。戦後すぐに建てられた古家を改築してできた『kishine』の構造がよく分かる