TEXT=ナルトプロダクツ
PHOTO=池上勇人
幅約1間、奥行き一歩。数字にしてみれば『銀乃』の門塀は実にささやかだ。しかしこの「訪う前のひと呼吸」ともいうべき空間とデザインが、『銀乃』の在りかたを言葉よりも雄弁に語っている。
戸を引いて立ち現れるコの字型のカウンターは、シンメトリーの美。立ち働く料理人の所作を、舞台のように清々しく見せる。鮮度の良い魚介を柱に、旬の素材を旬の仕立てで、と繰り出される料理は、刺身に串天、炭火焼き、釜飯と多彩。対する酒は、食事の邪魔をせず、きれいに脇役に回れる純米吟醸酒を中心にセレクトされている。
■ Kappo 2020年5月号 vol.105 ■
巻頭特集は「新 まち歩きの教科書」と題し、新しい“まち”の魅力を探しに出かけてみました。第2特集として「第3回 仙台短編文学賞」の大賞&プレスアート賞の受賞作品を全編掲載。ぜひ本誌をご覧ください。
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