Kappo 仙台闊歩

SPECIAL 2020.08.01

【Kappo最新号掲載】仙台フォーラスアートギャラリーOPEN情報

8月5日(水)発売のKappo最新号から最新情報をお届け。
編集部がキャッチした最新ニュースを紹介する「SCOPEコーナー」の中から、仙台フォーラスにOPENした現代アートギャラリーの情報をご紹介します。
会期とテーマを分け2か所で展示中の現代美術作品は、どれもアートの多様さと作品が持つ力を間近で体感できるまたとない機会。
ぜひ実際に足を運んで、その魅力に触れてみてはいかがでしょうか?

現代美術の魅力に触れる アート発信の新拠点

開設に踏み切ったのは、若手アーティストの育成やアートの普及を目指す青葉区大手町の『Gallery TURNAROUND』。
代表・関本欣哉さんが知人から空きテナントの活用について相談を受けたことがきっかけ。「現代美術をより多くの人に知ってもらえる、今までにない試みになるのでは」とオープンに踏み切ったそう。

作品の作者・青野文昭さんディレクションのもと設置した作品約20点を展示する。

フォーラス2階では現在、青野文昭さんの作品を展示しています。青野さんは“なおす”をテーマに、廃棄物や拾得物を日用品とかけ合わせ、新たな形で再生させた作品を生み出す美術家。
錆びついた看板や石油タンクの破片など、題材にする対象は様々。東北の現在を見つめ、ものに宿る記憶を紡ぎ出した立体作品が鑑賞できます。

破棄された看板の元の姿を想像して制作された作品。(なおす、延長、立ち上げ 関山2004-1) 青野文昭作

拾得したバケツをつなぎ合わせた作品。記された文字に持ち主の背景を思う。(なおす、集積)青野文昭作

フォーラス7階ではコンテンポラリーアーティスト・佐々瞬さんによる家具やアーティストの目線で集められた包丁や器、植物などが並ぶ売店兼ギャラリー「男、店を開く準備をしている」がオープン中。
取材時はオープン前だったため本誌には掲載できなかった7階ギャラリー。どんな展示になったのだろうかととても気になっていましたが、7月23日(木)ついにオープンしたとのことで、早速訪れてみました。

まさに“準備段階”であるようなギャラリー内。あちこちに作品が点在しているので、探す楽しみもありそうだ。

89歳の陶芸家・清水英哉さんの陶器の数々。味わいある色々が美しく、手に馴染む歪みが特徴的。

くたびれたスコップ。どんな人が手にしてきたのだろうか。

頭部の形をしたメモ帳。使いづらそうな形状が何とも愛くるしい。

木の舟。

「ターンアラウンドカフェ」でコーヒーが飲めるチケット付きの佐々瞬特製コーヒーカップ。

「(中略)職人のつくる道具と、アーティストがつくる思考のかけら(のようなもの)を扱っています」とリーフレットに綴られるように、どんな訴えをもって生み出されたのか、美術家の背景や思考の片鱗に触れられるような現代アート作品の数々。作品と作者のストーリーに思いを巡らせながら、じっくりと鑑賞しました。

2階で開催中のギャラリーは8月16日(日)まで。7階のギャラリーは現状会期未定で開催中です。『Gallery TURNAROUND』関本さんに伺ったギャラリーのお話は、ぜひKappo9月号(8月5日発売)をご覧ください。

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