イタリア政府公認「真のナポリピッツァ協会」の認定を受け、『PIZZERIA PADRINO DEL SHOZAN』で研鑽を積んだピッツァイオーロ・三橋亨さんが、同店の佐々木剛シェフとともに新たに店を構えた。場所こそ違えど、根幹に据える“本物志向”に変わりはない。
欧州の統一規格と製法に則り作られる「マルゲリータS.T.G」。その最大の特徴である生地に使うのは、小麦粉、水、塩、酵母のみ。時間をかけて発酵させ、膨らみを潰さぬよう優しく手で延ばしていく。それを高温の薪窯で一気に焼き上げ適度な水分を飛ばすことで、表面はサクッと、中はもっちりとしたナポリピッツァ固有の食感が生まれる。
アツアツを頬張れば、トマトの甘酸っぱさがしっかりと主張し、滑らかなモッツァレラチーズの旨みと、フレッシュバジルの爽やかさが口いっぱいに広がる。素材は至極シンプル。だからこそ一つひとつの工程に手間暇を惜しまない、土台を支える確かな作り手の技術が最大限に発揮されるのだ。脇を固める多彩なプリモピアットも店の大いなる魅力。中でもパスタは、メニューに応じて自家製パスタとイタリアから取り寄せた乾麺を使い分ける。華やかで大胆な盛り付けがイタリア郷土料理を思わせる、目にも楽しい逸品揃いだ。
本場のオステリアを忠実に再現したという店内には、異国情緒あふれるダイナミックな石造りの壁、イタリアから取り寄せた色鮮やかなテーブルや小物が。明るく陽気な雰囲気が漂う空間で、“本物の味”に酔いしれてみては。