仙台駅のほど近く。新旧入り交じり、多彩な店が揃う名掛丁センター街に8月12日、これまでにない店が誕生する。酒の卸売を専門に行う『吉田酒店』が手掛ける、高級酒の専門店『buzaemon』だ。
ワイン、日本酒、ウイスキーの中でも、通常であればボトルでしか頼めない高級酒を、30㎖から量り売りで提案する。「価格が高ければ高いほど、イメージと違ったときのダメージが大きい。しかしながら、飲んでみないと味は分からない。グラス単位であれば、もう少し気軽に試せるのでは、と考えました」と話すのは、この店の代表であり、『吉田酒店』の取締役営業部長の吉田智博さん。ソムリエである自身も、「説明はできるが飲んだことがない酒があることが、コンプレックスでした」。もっと多くの人が高級酒を味わえる機会を、とオープンに踏み切った。
ブルゴーニュのロマネ・コンティやボルドーの五大シャトー、『新澤醸造店』の「残響」シリーズなど、名前は知っていてもなかなか味わえない銘柄を常時約100種類そろえられるのは、酒屋だからこそ。「抜栓後でも鮮度を保つ処置ができるようになったため、グラス単位での提供が実現できた」と吉田さん。
気に入った銘柄があれば、その場ではもちろん、同名のECサイトでも購入できる。純粋に酒を楽しみたい人、贈り物のために試飲がしたい人、鮭の勉強をしたい人。さまざまな想いを持った酒好きたちが、この“門”をくぐることになるだろう。