POINT
Kappo11月号の第2特集から注目の記事をピックアップ。ここでしか読めない取材の裏話を交えてお届け!
もともとは木彫家になりたかったという千田玲子さん。気がついたら陶芸家になっていたと話す。現在はオブジェ、食器、花器を制作の柱としている。千田さんのアトリエは泉ヶ岳のふもとにある。そのロケーションに制作意欲がわき、作品にも影響が出るのだそう。
取材で撮影したのは「ホタテ皿」。あえて見せているシワやへこみも、器の表情になっている。皿は薄くて持ちやすいのだが、見た目に反して硬く作られている。これは配合を工夫した土を硬く叩き締め、1260度の高温で焼き締めているため。「この皿の景色は料理を盛り付けることで完成形となります。気取っていないので、ざっくり盛り付けても絵になりますね」と千田さんは話す。
千田さんのアトリエ。広い窓から川と田んぼが見える。泉ヶ岳のふもとの自然豊かな場所。
「ホタテ皿大」6600円。土の質感を生かして作られている。
「植木鉢」6600円。千田さんの花器はオブジェに近い。
焼く前のホタテ皿に白の化粧土をたらし込む。一瞬の作業なので、気が抜けない。