Kappo 仙台闊歩

EVENT 2020.05.21

【祝再開!】東北歴史博物館 令和2年度 春季特別展「みやぎの復興と発掘調査」、19日(火)から

文=編集部

東北歴史博物館

住所
多賀城市高崎1-22-1
電話
022-368-0106
休日
月曜
WEB
https://www.thm.pref.miyagi.jp/

POINT

4月25日(土)~6月14日(日)の期間で開催が予定されていた春季特別展『みやぎの復興と発掘調査』。 緊急事態宣言を受け、開催が延期されていましたが、5月19日(火)~6月14日(日)の期間で、開催されることが決まりました。Kappo Vol.105に掲載した情報から、あらためて展覧会の魅力をお伝えします。震災復興と文化財保護について考える機会となる機会。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、訪問する際にもきちんと対策をしてくださいね。

生活の細部に至るまで 美しく多彩な仕事に触れる

「山元町合戦原遺跡 鉄刀と馬具」(山元町教育委員会蔵)。保存処理後、初公開となる。

発掘調査の応援のために、全国から集った派遣職員たち。

東日本大震災の発生から9年が経過。大きな被害をもたらした道路や住宅の復興を進める場所には遺跡があることもあり、宮城県は復興と遺跡保護を両立するために、地域の歴史を大切にしながら復興を推進する努力を続けている。例えば、山元町合戦原遺跡では、7世紀後半から8世紀前半の線刻壁画が描かれた横穴墓が見つかり、現地では保存できなかったものの、全国初となる壁画の移設保存が行われた。南三陸町大久保貝塚や多賀城市山王遺跡などでは、一日も早い復興に向けて現在も発掘調査が続けられている。

『東北歴史博物館』で開催される「みやぎの復興と発掘調査」では、これまでの宮城県の復興状況と、これら復興事業に関連して実施された遺跡の発掘調査成果を紹介。合戦原遺跡から出土した鉄剣や銅製壺鐙(どうせいつぼあぶみ)、花形杏葉(はながたきょうよう)などの馬具は、保存処理を終えて初公開となる。

復興事業に伴う遺跡の調査は、文化財を守りながらも復興推進の妨げとならないように、地域の人たちと約束した期限と範囲を守って実施。また、全国の自治体から派遣された調査員らの協力のもと、調査力を強化して取り組んでいる。本展は、新発見の文化財を紹介するだけではなく、復興事業に伴う発掘調査を振り返り、災害復旧・復興の中での発掘調査と文化財の保護について、改めて考える機会となるだろう。

■ Kappo 2020年5月号 vol.105 ■
巻頭特集は「新 まち歩きの教科書」と題し、新しい“まち”の魅力を探しに出かけてみました。第2特集として「第3回 仙台短編文学賞」の大賞&プレスアート賞の受賞作品を全編掲載。ぜひ本誌をご覧ください。

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