CULTURE
2019.11.20
夏目漱石の肉筆を後世へ! 漱石文庫デジタルアーカイブプロジェクト進行中
POINT
これまで一部の専門家のみがアクセスできた資料が、すべての漱石ファンに開かれる!
(↑写真は東北大学附属図書館所蔵の「道草」の原稿)
東北大学附属図書館に夏目漱石の自筆資料および旧蔵書が所蔵され、漱石文庫としてコレクションされていることをご存じだろうか。
漱石文庫が東北大学に譲渡されることになったのは、当時の図書館長で、漱石の愛弟子でもあった小宮豊隆の尽力によるもので、昭和18年から19年にかけて仙台に移された(ちなみに漱石山房があった早稲田南町は、翌年の空襲で焼けてしまった。この資料が仙台に残されているのは奇跡的なことだ)。
東北⼤学附属図書館貴重書庫内、漱⽯⽂庫の書架
漱石文庫は旧蔵書3068冊からなるコレクションで、英文学関係の図書が中心。蔵書には多くの書入れがあるという。日記やノート、試験問題、原稿なども含まれていて、ほとんどが実際に手に取り読んだ&読もうとした本であることがコレクションの特徴だと言われている。漱石の創作過程を知ることができる第一級の資料だが、多くは鉛筆書きで字が薄く、酸性紙のため長期保存が難しいという。
そこで東北大学では漱石の自筆資料を高精細のデジタル画像として撮影し、デジタルアーカイブ化するプロジェクトに着手。先ごろ提携を結んだREADYFOR株式会社と第一弾のクラウドファンディングを開始した。
10月23日の記者会見の様子
クラウドファンディングの目標額は200万円。
期間は12月26日(木)23時までで、すでに85万円以上が集まっている(11月20日現在)。
集まった資金は、自筆資料900点(5000コマ)の撮影費として使われる。
漱石文庫を守り、後世に伝えていくためのプロジェクト。
興味のある人、出資してもいいという人は
漱石文庫デジタルアーカイブプロジェクトホームページへ。
また、東北大学病院栄養管理室が、野菜不足解消のために約5年にわたって考案した、
旬の野菜が手軽に美味しく食べられる野菜を食べる副菜レシピ書籍化プロジェクトも
クラウドファンディングでの資金調達がスタートしている。