Kappo 仙台闊歩

TRAVEL 2020.08.24

海の上を歩くアーチ橋を越えて【連載】みちのく潮風トレイル 海とともに歩く vol.5

PHOTO_菊地淳智
TEXT_編集部

海の上を歩くアーチ橋を越えて、潮風の心地良さを感じる

『気仙沼大島大橋』は東北最大の離島『気仙沼大島』を本土と結ぶ白亜のアーチ橋。震災後の2014年11月に着工され、2018年11月に完成し翌年開通した。

「歩く旅」を楽しむためのロングディスタンストレイル「みちのく潮風トレイル」は、青森県八戸市から福島県相馬市までの428市町村をつないでいる。土地の歴史や文化に触れながら、沿岸部のを肌で感じることができる。

多様な海岸風景が魅力の気仙沼市。穏やかな入り江に大理石質の岩石が映える「大理石海岸」や津波によって運ばれてきた巨岩を見られる『唐桑半島』、白い砂浜とコバルトブルーの海が美しい『気仙沼大島』と見所満載だ。2019年に『気仙沼大島』と本土とを接続する『気仙沼大島大橋(鶴亀大橋)』が開通。今回は『気仙沼大橋』を渡り、「気仙沼大島周遊」の1日コースを歩いてみよう。

展望台からは、気仙沼市内や岩井崎方面はもちろん、天気が良ければ、遠くに『金華山』を望める。

大島の北部にそびえる『亀山』へのトレッキングは外せない。海抜235メートルの山頂から大島を一望できる。『唐桑瀬戸』や『浦の浜』、「リアス海岸」など、美しい風景が目前に広がっている。幻想的な日の出や夕焼け、夜には漁火や星空など、訪れる時間によって異なる表情を見せてくれるのもいい。また『気仙沼大島』は「緑の真珠」と呼ばれている。由縁は、気仙沼市出身の詩人、水上不二が「大島よ永遠に緑の真珠であれ」と讃えたからだ。『大島神社』近くの海が見下ろせる場所に、大島を愛した彼の歌碑がある。島の最南端にある『龍舞崎』は、島を代表する景勝地のひとつ。クロマツ林の中に整備された遊歩道を進むと岬の先端にある『龍舞崎灯台』にたどり着く。潮流や波によって海岸や海底を少しずつ崩し削り取られていく「海食」が作り出した、荒々しく、そして逞しい岩礁を目の当たりにできる。『龍舞崎』と『小田の浜海水浴場』を結ぶ遊歩道が整備されているので、大島の豊かな自然の中を散策するのもいい。

荒波が打ち寄せる様子はまるで龍が舞い上がるようだと例えられた。『気仙沼大島』を代表する景勝地。

Kappoでは「みちのく潮風トレイル 海とともに歩く」連載中

『気仙沼大島大橋』ができてからぐっと距離が縮まった『気仙沼大島』。大島汽船のフェリーが廃止されたのは残念ではあるが、海の上にかかる橋を渡って、心地よい潮風を感じながらゆったりとした時間を過ごせそうだ。詳細は、ぜひ誌面をご覧ください。

★今回の内容は、Kappo9月号(8月5日発売)に掲載中!

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