Kappo 仙台闊歩

SPECIAL 2021.06.09

【Kappo最新号チラ見せ】MORIUMIUS オリジナルワインを発売

取材・文=鎌田ゆう子

石巻市雄勝発、豊かな自然を表現した ヴァン・ナチュールの初ヴィンテージ

石巻市雄勝町で築90余年の廃校を改修した複合施設を運営する「MORIUMIUS(モリウミアス)」が新たなフィールドに踏み出した。オリジナルワインの委託醸造・販売だ。

「東日本大震災から10年という節目が過ぎ、訪れる人も減りつつあります。そんな雄勝の地で、これからも長く人が関わりながら町の未来を明るくするにはどうしたらいいか。津波で流された沿岸部が公園化されることが決まり、そこでブドウを植えて、いずれはワイナリーを造るイメージがわきました」と、代表の油井元太郎さん。
ワインの委託醸造・販売は、その目標へ向けての第一歩となる。「醸造は以前から交流のあった川崎町の自然派ワイナリー『AL FIORE(アルフィオーレ)』にお願いしています。2021年3月に初ヴィンテージが完成し、販売を開始しました」

「ゆくゆくは雄勝の地でブドウ栽培や醸造まで行い、町に関係人口を呼び込んでいきたいですね」と語る油井元太郎さん

山形県のブドウ農家が栽培する生食用のブドウを原料に、野生酵母のみで添加物を一切入れずに作ったワインは3種類。白の『Gekka(月華)』は、ふくらみのある味わいとほんのりと甘い香りが魅力だ。
オレンジワインの『Yokou(陽光)』は、ネオマスカットが爽やかに香るナチュールらしいワイン。色鮮やかなスパークリングロゼ『Hana Akari(花明かり)』は、フレッシュな香りと飲み心地が楽しめる。

2020年9月のブドウの初収穫の際には子どもたちも参加。自然の営みを肌で感じる貴重な体験となった

MORIUMIUSスタッフやボランティアによる瓶詰め、ラベル貼り作業。ラベルデザインとイラストは作家の向田智也さんが担当した。

「多くの人が関わり、自然の力を感じる我々らしいワインに仕上がりました」と油井さん。ネット購入のほか、仙台市青葉区のワインショップ『BATONS』などでも購入可能だ。ワインを通して雄勝の未来、自然の豊かさに思いを馳せてみてはいかがだろうか。

MORIUMIUS Farm&Winery

WEB
https://moriumiuslearning.com/
備考
問い合わせ先■info@moriumiuslearning.jp
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