Kappo9月号の特別企画「東北、話題の宿」から、老舗温泉宿『旅館 玉子湯』をご紹介します。
吾妻山の東、車での訪れが可能となった今なお嘆息するほど山深くにあり、蔵王、白布と並ぶ「奥州三高湯」のひとつ、秘湯・高湯温泉。
この奥山に、人は『玉子湯』を求めて上り来る。
山を背に立つ『玉子湯』の湯小屋は、明治元年の創業以来その姿を大きく変えずに今日に至る。
自然湧出で毎分3000ℓを超すという膨大な湯を、地形の落差を利用した自然流下によって引湯し、加温・加水を一切せずに掛け流す。
温泉好きにとっては何にも代えがたい贅沢だ。
湯舟は9つ。
川沿いに立つ茅葺の「玉子湯」、野天岩風呂「天渓の湯」、女性専用露天の「瀬音」、「のんびり足湯」に加え、
内湯の「仙気の湯」と大浴場「滝の湯」を擁する。
かつては湯治場としても賑わった地、今もゆっくり時間をかけて湯を楽しむ人が多いという。
なにせ効き目の強さで知られる湯だけに、心身を休める客室にも良きものを求めたい。
リニューアルされた特別室は、シモンズ製のセミダブルベッドが2台のツインベッドルームに10畳の和室が付いており、窓からは吾妻連峰の四季と湯小屋を望む。
モダン和室にツインベッドの「和ツイン」も、現代的な湯治を楽しむミドル層から人気を集めている。
夕食は、地域の新たな名物であるはちみつ牛や川俣シャモなどのセレクトが楽しめる会席コースに、専門のシェフが作る本格中華のコース、さらには桜刺しなどの別注メニューも。
深山の恵みである川魚や山菜、キノコなども、四季折々に膳を彩るだろう。
★おすすめプラン★
特別室で過ごす石川はちみつ牛すき焼きコース 2名1室 1名3万5190円~
和ツイン・季節の懐石コース 温泉を楽しむならこのプラン 2名1室 1名2万2990円~