新緑から深緑へ移り、東北全体がいきいきとしてくる季節。おでかけ機運が高まっている方も多いかと思います。Kappo7月号から、山形県鶴岡市の『萬国屋』を紹介します。
千年を超える歴史があるあつみ温泉。
藩政時代には湯役所が設けられ、日本海へと注ぐ温海川の渓流に沿うようにして佇む町は、湯治場として賑わいをみせていた。
その風景を求めてか、松尾芭蕉や横山利一、与謝野晶子など、多くの文人墨客に愛されてきた。
葉月橋のたもとで300年以上旅人をもてなし続けている湯宿『萬国屋』。
自慢の温泉もさることながら、滞在のスタイルに合わせたさまざまな客室にも定評がある。
源泉かけ流しと眺望を満喫できる最上階の特別室に加え、2021年には山形県・大石田焼の窯元「次年子窯」
の陶器風呂を備えた、露天風呂付き客室が誕生した。
全4室のうち、畳敷きにベッドルームがある「和モダン」と、12畳の広々とした和室を用意。
陶器風呂は、鼠ヶ関からの日本海や暮坪の棚田など、山形の四季や景勝地がモチーフ。
里山の眺めと山形の風情を、プライベートな空間で源泉かけ流しの湯につかりながら楽しめる。
湯浴みのあとには『和ダイニング芙蓉』にて夕食を。
山を楽しみ、水を楽しむ「楽山楽水」をテーマに、海・山・川すべてが揃う庄内地方ならではの旬の食材を用いた「萬国屋季節会席」を基本に、カニやアワビ、山形牛といった贅沢な食材を取り入れた、グレードアップメニュー
もおすすめ。
温泉、もてなし、食と、随所で旅のよさを感じられることだろう。